バズを発生させるバイラルマーケティング
バイラル・マーケティングとは、口コミを利用し、低コストで顧客の獲得を図るマーケティング手法のことを指します。「バイラル」の呼び名は文字通り情報の広まり方がウイルスの感染に似ることからきています。
このバイラルマーケティングを利用することで最小のコストで最大限のパフォーマンスを発揮させることができ、商品販売や集客にも活用できます。そこで今回はバイラルマーケティングの活用の仕方と成功事例についてご紹介したいと思います。
バイラルマーケティングの種類
・一次的バイラルマーケティング
一次的バイラルマーケティングとは、一言でいうと自然発生的に口コミを広げる方法です。具体的には、ユーザーに対して、魅力的な商品やサービスを提供することで得られる満足感から人に紹介したくなるように促していく仕掛けです。よって当然ながら商品やサービス自体がユーザーの期待を上回るほどのクオリティの高さが求められるほか、その魅力を人に伝える仕組みを整えて置く必要があります(SNSのシェアボタンなど)
・二次的バイラルマーケティング
2次的バイラルマーケティングとは、一次的バイラルマーケティングが商品・サービス自体のクオリティだけで口コミを発生させるの対し、ユーザーから友達紹介してもらった場合に商品券やポイントなどのインセンティブを付与することで拡散を狙っていくやり方です。
ユーザーに友達紹介キャンペーンなどインセンティブを与えて、その代わりに口コミを拡散してもらう手法です。
バイラルマーケティングの取り組み方法
バイラルマーケティングはやはり多くの人が話題にしたくなるようなコンテンツや仕掛けがあってこそ、発生させることができます。どちらかというと自然発生するバイラルを意図的に発生させるためには、まずはしっかり時間をかけてコンテンツを作っていくことが必要です。
そのために必要な要素を以下に記載していきます。
①ターゲットを明確にし、そのターゲットに適したメディアを選定する。
せっかく時間をかけて作り上げたコンテンツもターゲットが不明確だったり、媒体選択を誤ってしまうと意味をなしません。
②ターゲットとなるユーザーがシェアしやすい環境を作る
閲覧やダウンロードしやすい仕組みは当然のこと、トリガーとなるSNSへシェアしやすいボタンも目立つところに配置しましょう。
③動画コンテンツをメインに置く
通信インフラの急速な進化により、短時間で動画のダウンロードやストリーミングが可能となりました。リッチな情報を詰め込むことが出来る動画は最適なコンテンツです。
④感動的であるか、人が話題にしたくなるテーマかを確認する
人を感動させることが出来るかどうかは普遍的な課題です。また、SNSが普及している現在、人は何かしら話題となるネタを探しています。ここにうまく乗せられるかどうかが肝となります。
バイラルマーケティングの成功事例
・スターバックスジャパン
スターバックスジャパンでは季節限定商品や新作フラペチーノなどをInstagramで頻繁に紹介、プロモーションを行うことで、ユーザーにアカウントのフォローを促しています。特にInstagramで特に人気のある動画公開機能の「ストーリーズ」をうまく使い10代から20代の女性をしっかりと惹きつけている点も注目です。
・グリコ
バイラルマーケティングの成功事例の一つにグリコの「ポッキー&プリッツの日」があります。グリコのこのキャンペーンは11月11日を「ポッキー&プリッツの日」とし、Twitter上でつぶやきのギネス世界新記録を狙うキャンペーンを行いました。具体的には11月11日の24時間以内につぶやかれた「ポッキー」を含む投稿数を計測するというもので当初は200万ツイートを目標としていましたが、蓋を開けてみれば目標をはるかに上回る371万ツイートという結果となりました。このツイート数は1日の投稿数の多さでギネス記録に認定され、さらにこのキャンペーンに合わせた販売イベントにより、ポッキーの売り上げが前年の売り上げの130%増となったということです。まさにバイラルマーケティングの見本とも言える事例でしょう。
・オレオ
これも有名なのがオレオの事例です。2013年のアメリカンフットボールのSuper Bowelの放送中に、突然スタジアムで停電が起こり、34分間放送ができないというアクシデントがありました。オレオはこのアクシデントをチャンスと捉え、Twitterで「YOU CAN STILL DUNK IN THE DARK(暗闇の中でもOreoはDunkできる)」とツイートしたところ、なんとあっという間に15,000ものツイートと20,000のいいね!を集め、大きな話題となりました。これはまさにこのアクシデントに迅速に対応したマーケターの力が試された事例とも言えそうです。
ステルスマーケティングについて
ステルスマーケティングとは、「ステマ」とも呼ばれており、批難やネット炎上の対象になるいわゆる「サクラ」と呼ばれる手法です。バイラルとステルスとの違いは、バイラルがあくまで消費者の意見や評価をまっすぐに受け止める企業姿勢があることに対して、ステルスマーケティングは芸能人やインフルエンサーに謝礼を支払うことで自分の意思とは関係ない虚偽の評価をしてもらうことです。もしこのステマが発覚した場合、会社に対する信用も失墜し、その後のビジネスに大きなマイナスの影響を与えますので、絶対に行わないようにしましょう。