歯科や医療のスタッフがすぐ辞めるのを防ぐ方法
せっかく求人広告に費用を使って採用したスタッフが、1ヶ月足らずで辞めてしまう。
もし、あなたの医院でこんなことが続いているのなら、今回お伝えするような理由が根底にあるのかもしれません。
また、すごく当たり前なことが慣れてくるとできていなかったり、まわりの良くない習慣に取り込まれたりして、長続きしない理由を相手の責任にしてしまうこともあるのではないでしょうか。
そこで今回は、今一度「スタッフが続かない」理由を冷静に確認し、「すぐに辞めてしまう」を防ぐために、私たちができることを知っていただきたいと思います。
目次
1: どうしてスタッフがすぐに辞めてしまうのか
「スタッフがすぐに辞める」
このような問題で悩んでおられるのなら、次からお伝えする理由に当てはまることはないか考えてみてください。
もしかすると院長先生は完璧であっても、先輩スタッフさんは「出来ているつもり」なケースもあります。
それでは順番に見ていきましょう。
1.1: 対応が雑
もし、あなたが新卒や転職で採用され、初めて出勤した朝に次のようなことがあれば、どのような気持ちになるでしょうか?
- 先輩スタッフの対応が横柄、または無視する
- ロッカーが準備されていなかった
- タイムカードも準備されていなかった
- 診察室へ入るために必要なものが用意されていなかった
このようなことが初日に起こった場合、これからも希望を持ち、モチベーションを高めながら働くことができるでしょうか。
何とかがんばる人でも、2週間、3週間くらいは続くかもしれませんが、常識的に考えてこのようなことが続く職場に1ヶ月以上も居たいとは思わないことでしょう。
このようなことは起こっていないでしょうか?
しっかりと確認しておきたいことですね。
1.2: 尊敬できる目標がいない
新卒や転職されて来られた方は、未来に大きな期待を持っておられます。
そして、未来の期待を叶えるためには、身近に尊敬できる目標がなくてはなりません。
この場合の目標とは、先輩スタッフさんでもかまいません。
当然ですが先生自身でも構いません。
新しく入ってこられた方が「あんな風になりたい!」「あんな人になりたい!」と思えるような具体的な目標が必要です。
でも、頻繁にスタッフさんが入れ替わっているなら、先輩スタッフさんもまだ目標になれるほど自信や経験を積めていないかもしれません。
一度医院の中を見渡してみてください。
新人さんや転職されて来られた方が目標にしたい人材はいるでしょうか。
1.3: スタッフを評価しない
今さらこんな先生はいないと思いますが、、、希にいらっしゃるんです。
「スタッフを評価しない先生」
昭和の時代なら、こんな先生も許されました。
無駄に偉そうな先生も多かったと思います。
しかし、今はそのような時代ではありません。
また、高度に発展した機器や治療方法によって、すべてを先生一人で把握し準備し治療で使いこなせるものではありません。
スタッフと連携することで最高の治療を実現することができる時代です。
スタッフさんを正しく評価されているでしょうか。
「雑用をしてくれる人」なんて考えていては時代遅れです。
1.4: 医院と求人の内容にミスマッチが起こっている
ここまでお話したことがすべて大丈夫な場合でも、採用後すぐに辞めてしまわれるケースがあります。
それは次のようなことが原因です。
「採用のミスマッチ」
この場合は、採用後の対応や目標や評価とは関係なく、最初の応募時点から価値観や優先したいことにミスマッチが起こっているのです。
では、どうしてこのようなミスマッチが起こるのかというと、簡単な理由なんです。
「求人広告の内容が間違っている」
本当に採用したい人に合わせた内容を求人広告や求人情報に掲載していなかったため、マッチしない人が引き寄せられてしまったのです。
さらに、面談などプレッシャーのかかる場面では、求職者も採用されようとがんばりますから、面談する側もされる側もミスマッチに気づきにくくなってしまいます。
2: すぐ辞めないためにできること
すぐ辞めてしまう理由を見てきました。
こうやって冷静に見ていくと、当たり前のことばかりですね。
人として正しく丁寧に扱ってもらえる職場なら、ほとんどの人はすぐに辞めようとは考えません。
それでは、すぐに辞めないためにできることを見ていきましょう。
2.1: 人材育成を丁寧にしよう
新卒者や転職の方への対応が「雑」なのは根本的にNGです。
先輩として優越感を感じたいのかもしれませんが、行き着くところ「正しく育成する自信がない」だけなのです。
これは自分自身に育成するだけの知識や経験がないことを表しています。
というのも、人に何かを伝え教えるということは、自分だけが理解することよりも遙かに難しいことだからです。
昔から言われていますが、他人に教えることは自分にとって最高の学びなのです。
良くない対応を先輩スタッフさんが行っているのなら、先に先輩スタッフさんが自信を持って伝えることができるスキルを丁寧に育ててあげてください。
2.2: 福利厚生を導入する
先輩スタッフさんのスキルをアップさせるためには福利厚生を導入することも必要でしょう。
福利厚生には様々なことができますが、
- 知識や接遇に関するスキルアップ支援
- 院内での人間関係をフォローできる支援
- 定期的な研修や学会参加
このようなことを続けることで、先輩スタッフさんにもやりがいや目標が明確になり、働き方にも変化が訪れることは間違いありません。
2.3: いつまでも「昭和」ではいけません
もしスタッフさんを評価していないのなら、、、
こんな先生は、この記事をお読みではないと思いますが、こういう先生に今後もならないために知っておいてください。
スタッフさん、それぞれの役割と仕事をきちんと評価しましょう。
先ほどもお話しましたが、昨今の技術や治療の進歩は、先生一人だけですべてをカバーしてできるものではなくなりつつあります。
スタッフさんそれぞれの役割と仕事で最高のパフォーマンスを出してもらい連携することで、より良い治療ができるのです。
そのためには「昭和」に戻ってはいけません。
チーム医療こそ、これから必要となることです。
2.4: 求人にはミスマッチが起こりにくい方法を使う
価値観の違った人を採用しても、すぐに辞めてしまいます。
このようなことを起こさないためには、求人広告の時点で、
- 医院の理念
- 先生の人柄や考え方
- 先輩スタッフの雰囲気
などを、求職者へしっかりと伝えておきたいところです。
そのためには、文章や写真で伝えることができますが、もっともおすすめなのは
「求人専用サイト + 動画」
という組み合わせです。
求人専用サイトを公開することで、いくらでも求職者へ情報を細かく提供することができます。
求人ポータルサイトやハローワークの求職票とは違い、メッセージの量に制限がありません。
また、写真を豊富に使って視覚的に伝えることもできます。
さらに、動画を活用すると、人柄や雰囲気も伝わりやすくなります。
これはスマホでネットを使われているならわかると思いますが、文章と写真で表現されたイベントの情報よりも、Youtubeでイベントの映像を見た方が雰囲気も伝わってきます。
これと同じで、求人サイトにも動画を使って
- 先生からのメッセージ
- 先輩スタッフからのメッセージ
- 医院の理念と将来像
こういった内容を伝えてもらうことで、求職者とのミスマッチを防ぐことができるのです。
3: まとめ
「スタッフがすぐに辞める」
これには、今回お話しましたような理由があります。
まずは辞める理由をひとつひとつ確認してみてください。
その結果、理由になったことを改善するようにいきましょう。
もし、辞める理由が「求人広告」にあるのなら、最後にお話しましたように「求人サイト+動画」を使うことで、かなり改善できると思います。