医師や歯科医や開業医の先生で集患に困っている方は他にいませんか?
集患に困っているという先生がいらっしゃいます。
この場合の集患とは、主に「新規患者」を指していることが多いのですが、集患に困っている先生に限って「新規患者」ばかりを追い求め、もっとも簡単で集患費用が低く済む「リピート」への意識が低いものです。
今回は先生に今一度「集患」におけるリピートの重要性について思い出していただきたいと思います。
1: どうしてリピートが重要なのか
はじめに、先生へ質問します。
この質問に答えていただくことが、集患への第一歩となりますので、必ずご自身の答えが必要です。
それでは質問します。
「先生の医院における新患一人を獲得するために必要な費用はいくらでしょうか。」
パッと費用が出てくるでしょうか。
獲得費用には、待っている間の光熱費やチラシの印刷代、ポスティング費用なども含まれます。
それでは次の質問です。
「先生の医院におけるリピート患者が一人来院するために必要な費用はいくらでしょうか。」
さて、答えが出たと思いますので、両方に必要な費用を見比べてください。
当然のことですが、新患を一人獲得する方が、リピート患者を一人来院してもらうよりも、数倍の費用が掛かっているはず。
これは業種にもよりますが、一般的には新規獲得はリピートの6倍以上の費用が掛かるとも言われています。
例えば、リピート患者一人を来院させるのに、コストが1,000円掛かったとすると、新患一人を獲得するためにはコストが6,000円必要だということです。
いかがでしょうか。
あれこれ理屈を並べてみても、先生の医院における両方の費用を見比べると「リピート」の重要性は一目瞭然だと思います。
2: 先生は忘れられない工夫をしていますか
リピート患者は医院経営にとって大切な集患です。
しかし、不思議なことにリピート率の高い医院は多くありません。
そのため、集患というと「新患獲得」にばかり力を入れている医院もあります。
では、どうしてリピートされることは多くないのでしょうか。
当然ですが、これにもきちんとした理由があります。
その理由とは、
『患者は忘れている』
身も蓋もない話ですが、概ね治療が終わると忘れます。
痛みやつらい症状が消えると忘れます。
ですから、先生たちにとって重要な技術力や最新機器を揃えていたとしても、患者からすると治ればキレイさっぱり忘れてしまい、これまでの生活へ戻っていきます。
ですから、先生には「忘れられない」ための工夫を行ってもらいたいのです。
すぐに治療が必要となるのは問題ですが、数ヶ月後調子が悪くなったとき、パッと思い出してもらえる医院になっている必要があります。
家族や友人、知人に調子の良くない人がいれば「○○って良いよ」と思い出して紹介してもらえる医院になっている必要があります。
そこで、このように忘れられないためには、何をすれば良いのかというと、難しいことではありません。
非常に簡単なことなんです。
それは、
『継続した情報発信』
人は接触する機会が無くなれば無くなるほど忘れます。
反対に、定期的に接触するタイミングがあれば、いつも頭の中には無いかもしれませんが、必要なときに思い出してもらえます。
3: 医院がリピートされない本当の理由
忘れられない工夫をしているにも関わらず、患者がリピートしないのなら、それは患者がリピートしたくないと考えている本当の理由を見逃しています。
非常に残念なことですが、医院としてはリピートしてもらえるよう
- 紹介キャンペーン
- エキテンのコメント書き込みで1000円引き
- 期間限定キャンペーン
などを行っているのですが、全く反応がないところがあります。
このような場合、リピートしてもらうための仕組み以前に、医院側が患者視点に立てていないことが多いものです。
例えば、こんなことがあります。
整骨院へ来院し、1回目の施術が終わって会計するときに、「今日の治療についてエキテンに書き込んでもらえれば、マッサージ30分が1500円になります。」というような話。
これ、先生が整骨院へ来院した患者側だったら、どんな風に感じますか?
まだ治ってもいないし、結果もわからないうちに、どうしてあなたの医院の宣伝を、それもわざわざエキテンというサイトへ書き込まないといけないのか。
まして、文章を書けとは、時間も頭も必要だから面倒です。
そして、最大の患者視点に立てていないことは、これをやったとして患者にどんなメリットがあるのかということです。
言ってしまえば
『どうしてわたしがやらないといけないのか』
患者の頭の中にあるこの質問への答えが適切ではないのです。
リピートされないと感じておられるなら、患者視点に立てているのか確認してみてください。
4: リピートを生み出す5つの方法
それでは、リピートを生み出す5つの方法についてお話していきましょう。
こういった方法は、異業種で成功しているパターンを拝借するのが一番です。
それでは順に見ていきましょう。
(1)共感
先生やご家族の中で、美容室へ行かれている方はいらっしゃいませんか。
美容室には「カリスマ」と呼ばれる人もいますが、カットやパーマなどの技術力だけではお客さんはリピートしてくれません。
ホットペッパービューティーを手にとっていただくとわかりますが、毎号新店がオープンし割引キャンペーンを行っています。
新店の割引だけを選び続けても、美容室へ行くのに苦労はしません。
しかし、美容室によっては値段も他店より高いのに、80%以上のリピート率を誇るお店もあります。
これは技術力や値段だけでは起こることではありません。
こういうお店のリピートを生み出しているポイントは「共感」なのです。
技術や設備はきちんと整えられた前提で、来店された方とスタッフの間に「共感」するポイントを見つけることで、高いリピート率を叩き出しているのです。
医院の場合ですと、雑談などを行うことは少ないですので「共感」には「安心」や「気に掛けてくれている」という気持ちが含まれることになるでしょう。
(2)定期的な接触
先生は毎月「29日」が何の日かご存じでしょうか。
大手スーパーに行くとわかりますが、毎月29日は「肉の日」なんです。
これ、上手いですよね。
こうやってこじつけともとれる理由によって、定期的に肉を売り込むきっかけを作り出しているのです。
同じように、先生の医院でも、このアイデアは使えることでしょう。
例えば、歯科医院の場合ですと、消耗品であるハブラシの定期購入のお手紙を送るとかできますね。
(3)貸し出し
例えば、来院されて帰られるとき、突然雨が降ってきた。
こういった場合、ビニール傘を貸すことで、もう一度医院へ足を運ぶ理由を作れます。
また、こういう心遣いはうれしいものですから、プラスにしかなりません。
500円や600円のビニール傘をきっかけにしてリピートしてもらえるなら、安い投資ではないでしょうか。
(4)お金の痛みを軽減する
多くの人にとって最大の痛みは「お金を払う瞬間」です。
ですから、この痛みを軽減する方法を用意しましょう。
- クレジットカード決済
- アップルペイ
- LINEペイ
どのような方法でもかまいません。
法律的な部分や規制に接触しない範囲で、お金の痛みを軽減する方法を用意しておきましょう。
(5)内側を知ってもらう
先生も同じかもしれません。
だいたい人は病院と呼ばれるところへは行きたくないのです。
でも、何らかの不調があるから「仕方なく」行っている。
そこで少しだけでも「行きたくない」を減らすことを考えましょう。
そのためには、医院の内側である先生やスタッフのことを患者に知ってもらうのが大切です。
ブログやホームページで知ってもらう方法もあります。
今なら動画を使って、先生やスタッフのコメントを見てもらうこともできます。
効果的なインタビューによる動画は、患者との間に共感を生み出し、関係性を強くします。
また、友人や知人に紹介しやすいので、口コミのきっかけとしても使えます。
5: まとめ
医院の集患に困っておられるなら、今回ご紹介しました方法を試していただきたいと思います。
その中でも、スマホが普及している今だからこそ最も効果を期待できるのが動画配信です。
電車やカフェでスマホを通して動画を見ている人がたくさんいます。
文章よりも動画を使って、一度来院された方へメッセージを届けてみてはいかがでしょうか。
きっとリピート率に変化が出てくることでしょう。