集客につながる大きな可能性を秘めたIOTについて
2020年に入って5Gのサービス開始がスタートし、それにともなって今度はIOTの普及がさらに進むといわれています。今回はそのIOTによる集客についていくつかご紹介していきたいと思います。
ちなみにIOTとはInternet of Thingsの略でモノのインターネットという意味です。これまではインターネットはパソコンやスマートフォンがネットワークとしてつながっていましたが、これをエアコンや冷蔵庫、洗濯機などの家電につなげることで遠隔操作が可能になるばかりでなく、その稼働状況や、不具合なども常時監視し、またデータを取ることで保守・管理、また、プロダクトへのフィードバックにより、さらに高機能で丈夫な製品開発にも役に立てる素晴らしい仕組みなのです。
すでにテレビやスピーカーなどは普及が進んでおり、その便利さを実感している方も多いのではないでしょうか。
IOTの種類について
AIスピーカー
IOTの代表的な機器として知られています。インターネットの接続と音声認識・音声操作が可能な、AIアシスタントを搭載しているスピーカーのことを指し、本体を操作したり画面をタップしたりすることなく、声だけであらゆる操作ができるのが特徴です。
現在10種類ほどのAIスピーカーが発売されていますが、特に有名なものに「オッケー!グーグル」の声に反応するGoogleアシスタントに対応した「Google Home」や、「ヘイ!シリ!」の声に反応するSiriが使える「HomePod」などがあります。
また、最近ではスピーカー機能だけでなく家電を操作できるモデルも登場しています。このスピーカーの登場により、電気のオンオフや、カーテンの開け閉めなどができるのは本当に便利です。
また、今後は病院や介護施設などで患者さんの各ベッドに装備することで、患者さんがみずからテレビや伝統のオンオフができたり、行動記録をデータ化・分析することでから、最小の労力で効率的介護が可能になり看護師さんや介護士さんの労力が軽減されると期待されています。
スマートロック
スマートロックとはこれまでのように金属の鍵は持ち運びや解錠時の手間だけでなく、紛失時の手続きや費用、またピッキングの巧妙化など様々な不便さとリスクがありました。そこでスマートフォンに暗号キーを内蔵させることで、自分が近づいた時に自動的に解錠したり、友人に鍵をメールで送信して、部屋に入らせることも可能になります。
このスマートロックは例えば不動産事業においても、IoTプラットフォームを活用し、複数の鍵を管理者が遠隔管理できます。遠隔で解錠用の暗証番号の発行や、非接触ICカードへの解錠権限の付与などの設定が可能になるため、ホテルや民泊などでも、物理的な鍵管理の運用負荷やコストの軽減が実現化されると期待されています。
AI冷蔵庫
現在冷蔵庫もスマート化が進んでいます。たとえば、冷蔵庫に食材を詰め込み過ぎると、全体に冷気が行き渡らないことを防ぐ目的としてAIが警告を発する機能のある冷蔵庫が登場しています。
また、外出時には自分のスマホから冷蔵庫内の在庫状況を確認するためにカメラを通して確認ができたり、在庫が不足するとランプなどで知らせてくれるものなどがあります。
そのほかにもたとえばシャープで発売しているSJ-AF50G/AW50Gでは無線LAN機能に対応。無線LAN経由でクラウドサービス「COCORO HOME」に接続し、「COCORO KITCHEN」献立の検索・提案などのさまざまな情報を音声や画面で案内してくれます。 また、使うほどにAIが家族の嗜好や利用状況を学習し、より利用者の生活にあった情報を提案してくれます。
コネクテッドカー
なんといっても人々の社会生活を大きく変えるインパクトをもつのは自動車でしょう。ちなみにある調査では、2035年には新車販売台数の9割近くをコネクテッドカーが占めるだろうと予測されています。また、完全な自動運転といえるレベル5を実現する車が登場するのは、2025年頃になるだろうとの予測もあります。
さてこのIOTを具体的にどのようにマーケティングに活用していくのかが今後の課題となってくるのですが、そこでIoTを用いた成功事例をいくつかご紹介したいと思います。
りそな銀行
りそな銀行では、ソータというロボットが顧客の来店の際にそれをセンサーで察知してスタッフに連絡したり、顧客との会話データを収集し、クラウド上にそのデータをストックすることで、運営オペレーションの改善にも活用しています。
コマツ
建機メーカーのコマツではIoTを駆使して、世界中で稼働、または休止している建設機械の状況を把握することに成功しています。このことにより、機械が故障したりメンテナンスが必要とされていたりする状況など、顧客の抱えている問題をリアルタイムに把握して対応することが可能になりました。またそれだけではなく、機械が活発に稼働しているエリアは今後も需要が伸びることがわかるため、今後の営業戦略を決定する上で必要なデータベースを構築することにもつながったのです。
このように現在IOT市場は大きく成長を続けており、コロナ禍においても様々なビジネスに貢献しています。例えば、不動産物件の内覧など、いちいち営業担当が見込み客の物件見学につきあうことなく、暗号キーを利用して、相手のスマートフォンに送って直接見学してもらうことで、接触による感染リスクの回避だけでなく営業担当者の労力の軽減や人件費の削減に貢献します。
またAIスピーカーにおいてもコロナ禍で激務に追われる看護師さんたちの労力を軽減し、さらには患者との接触機会を減らすことで院内感染リスクも軽減します。まさにコロナ はこのようなデジタル技術を加速的に成長させる機会にもなっているのでしゃないでしょうか。
現在進化し続けるIOTは今後は集客などのマーケティングツールとしても活用されていくことと思われます。もしかするとMAASのように移動手段そのものをサービスとする概念がIOTでも活用されることで広告やマーケティングの概念は大きく変わっていく時代がもうすぐそこまできているのかもしれません。私たちは今大きく時代が変わろうとするその潮流の中で自分たち自身も変わっていかなければいけないのです。