成功する開業医vsそうでない開業医の違いは経営戦略にあり!
勤務医から開業医へ。
同じような経歴、同じような経験、同じような技術。
ほとんどが同じであるのに、なぜか開業医になると成功する人とそうでない人が出てきます。
本来、同じような経歴、経験、技術であれば、同じような結果になるのが学業の成績なら自然なことです。
しかし、こと開業医というビジネスの土俵へ上がると、同じような経歴、経験、技術でも、ほんの小さな違いによって結果に違いが生まれます。
今回は開業医の方に知っておいていただきたい経営戦略についてお話していきます。
目次
1: 成功する開業医vsそうでない開業医の違いとは
成功する開業医の方と、残念ながらそうでない開業医の方の違いはというと、
『経営戦略』
これがあるかないかです。
勤務医から勢いだけで「エイ!」と開業医になってしまうと、経営戦略なんて何もないまま医院を建築し、スタッフを集め、スタートしてしまいます。
このケースと同じように開業医をスタートされた同僚の方はいらっしゃいませんか?
その方は今、医院の経営が上手くいっているでしょうか。
安定した集患。
上手く回るスタッフとの関係。
来月も再来月も安心できるキャシュフロー。
「始めれば何とかなる」という気持ちで開業医になってしまうと、資産家などであれば別ですが、大抵は5年くらいで廃業ということもあるでしょう。
いかがでしょうか。
こういったお話、仲間内で聞かれたことはないでしょうか。
もし聞かれたことがあるのなら、あなたにはこのような結果になって欲しくありません。
そこで、次から開業医の先生が知っておくべき経営戦略について紹介していきます。
2: 開業医が経営するとき忘れがちなこと
開業医が経営するとき、すぐに忘れてしまいがちなことがあります。
それは「コンセプト」です。
先生の医院は、どのような医院なのか。
何を専門に治療し、どのような対応を行うのか。
どのような収入層や、患者さんにどうなってもらいたいと想っているのか。
このような医院としての「コンセプト」がしっかり決まっているかどうかが大切です。
もしこのような「コンセプト」が曖昧なまま医院をスタートすると、先生が治療したいと考えている患者さんがやってこないこともあります。
例えば、歯科医院の場合ですと、先生は開業し自費治療をメインにやりたいと考えています。
しかし、コンセプトをきちんとしておかないと、どんな人もOKということで受け入れ、保険治療の患者さんばかりやってくることも考えられます。
これでは当初考えていた先生の未来像と違ってきます。
スタッフさんのモチベーションも低下します。
先生のモチベーションも低下します。
その結果「そうでない開業医」の道を歩むことになります。
私は先生に、こんな思いをしてもらいたいとは思いません。
ですから、まずは先生の医院における「コンセプト」をしっかりと決めておいてください。
3: 隠れ家は永遠に隠れ家です
成功する開業医が知っておくべき経営戦略の2つ目です。
それは「立地条件」。
立地条件を簡単に変えることはできません。
一度医院を建設すると、半年先に移転することはないはずです。
車で移動できるパスタやカフェのお店ではありませんから、開業して集患できないから移転というのは不可能に近いでしょう。
ですから経営戦略として「立地条件」は大切なことになります。
人によっては「ひっそりと隠れ家でいい」とおっしゃる方もいるでしょう。
しかし、隠れ家は誰からも見えないところにあるわけですから、知ってもらうためには時間か広告費のどちらかが必要になります。
例えば、開業して保険治療の患者さんが12ヶ月連続で月に5名だけでもやっていけるキャッシュ体力があるなら、時間を味方にして口コミを狙ってもいいでしょう。
でも、キャッシュフローがつらいなら、誰かが口コミしてくれるのをジッと待っている余裕はありません。
待っている間にも体力を消耗し、大切なシーンで動けないのでは意味がありせん。
ですから、少しでも体力があるときに、広告費を投入して集患する必要が出てきます。
これが隠れ家として開業した場合のパターンです。
ここで先生に知ってもらいたいことは、隠れ家で開業し広告費をつぎ込むなら、最初から人通りのある立地条件で開業する方が良いということです。
確かに立地条件が良い場所は家賃が高いでしょう。
でも、そこに医院があるだけで、多くの人の目に映り記憶してもらえるなら、高い家賃に広告費が含まれていると考えることはできないでしょうか。
家賃が安いからと人通りの少ない隠れ家のような立地条件で開業し、広告費を使い、ブログを書いて集患する労力を行うなら、
最初から少しでも良い立地条件に開業することをおすすめします。
4: 広告はストーリーで考える
成功する開業医が知っておくべき経営戦略の3つ目です。
3つ目は「広告」です。
広告なくして集患はできません。
ということは、経営も安定しないということです。
では、どのような広告を使うのが良いのでしょうか。
広告には、ストーリーが必要です。
先生が開業されるときなら、次のようなストーリーが考えられます。
(1)
開業前に先生の想いや、どうしてこの地域に開院するのかという理由を語ることができます。
先生の生い立ちや、どうして医師を目指したのか。
こういうプライベートなことを知ってもらうことが広告の始まりです。
(2)
開業直前には、期待感をもってもらえるストーリーが必要です。
内覧会や説明会などを催してもいいですね。
とにかく地域にいらっしゃる方に親しみをもってもらう必要がありますから、先生やスタッフさんとの距離が近づくイベントを用意しましょう。
(3)
開業後は「まだまだ患者」「これから患者」この2つの層を育成するストーリーを提供しましょう。
予防の方法や効果を伝える広告も良いですね。
夏なら熱中症予防、冬ならヒートショックの予防など、身近で役立つ情報を提供するストーリーを用意してください。
(4)
一度来院された患者さんには、リピートしてもらえるストーリーが必要です。
治療が終わった後も、家族や友人の調子が良くないとき、パッと先生の医院を思い出してもらえるストーリーが必要です。
(5)
新患さんへの広告も重要です。
今すぐ治療したい人は、どのような悩みを抱えているのか。
こういう悩み、先生やスタッフさんは現場で聞いておられますからご存じのはず。
同じ悩みで治療したい人はいますから、こういう話をストーリーとして広告で使うと、同じ境遇の方の心を動かすことができるでしょう。
5: ストーリー広告が簡単にできる方法
このように広告はストーリーで考えることが大切です。
しかし「ストーリーで考えるのは簡単ではない」と思っておられるなら、大変簡単にストーリーを使った広告ができる方法があります。
その方法とは「動画」です。
動画は先生やスタッフさんの声や表情をダイレクトに伝えることができます。
文章や画像で伝えるよりも、遙かに多くの情報が伝わります。
また、動画は観るだけでOKですから、スマホやパソコンを使っている層にならストレスなく広告を伝えることができるでしょう。
6: まとめ
経営戦略を知らずに開業すると、苦戦を強いられることが多いです。
でも、最初にきちんと「コンセプト」「立地条件」「広告」という経営と密接に関係している戦略を知っておけば、苦戦するケースから逃れられることでしょう。
今回お話しました内容を参考にして、先生の開業を成功させてください。
そして、地域社会に貢献できる医療機関として活躍していただけることを願っています。